『イノベーションと科学館-8K科学館構想-』の刊行
概要
[平成26~27年度(一財)新技術振興渡辺記念会助成事業]
標記調査は、次の表題の単行本として刊行しました(発行:科学技術国際交流センター、販売:実業広報社、定価1,000円+消費税)。
科学館は現在三重苦の状況におかれていると言われています。
- 施設や展示物の老朽化
- 老朽化に対する改修・リニューアルも困難な厳しい財政状況
- 科学館の機能を発揮するための人材の不足
そのため科学館の集客力は低迷し、科学館の存在意義が低下するとともに入館料などの自己収入も減少するという悪循環に陥っています。科学館は、何らかの政策的な転換が求められていると言えるでしょう。
このような中で、大正初期・中期には「教育博物館の奇跡」がありました。明治末年には3万人にまで落ち込んでいた教育博物館の年間入館者数が、10年後に66万人(大正10年)にまで上昇したのです。
本書は、第5期科学技術基本計画を踏まえた科学館のこれからのあり方をこの「教育博物館の奇跡」に照らして考えてみようとするものです。
巻末には、毛利衛日本科学未来館館長、藤澤秀一NHKエンジニアリングシステム理事長(前NHK技術研究所所長)の最新のインタビューが加えられています。