【科学技術イノベーション政策における「政策のための科学」のための歴史的研究】
 
 
 
 
 
 
[平成25年度(一財)新技術振興渡辺記念会助成事業]

 JISTECでは(一財)新技術振興渡辺記念会の助成を受け、平成24年度に「科学技術政策から国際科学技術交流政策への展開調査」を実施しました。 本事業はこの後継調査として、特に科学技術振興調整費とERATOの基礎研究制度、任期付研究者制度について調査研究を行い、次の表題の単行本として刊行しました(発行:科学技術国際交流センター、販売:実業広報社、定価1,000円+消費税)。 内容にご関心のある方は、ご購入をお勧めします。


「1980年代の基礎研究政策」
――創造科学技術推進制度と科学技術振興調整費をめぐって――

要 旨
本書は前著『日米科学技術摩擦をめぐって』の続編にあたる。日米科学技術摩擦(1982~3年)に先立つ1980年前後において、日本の科学技術政策に基礎研究シフトが行われており、それが日米科学技術摩擦にも大きな影響を与えることとなった。基礎研究のもたらす成果が、それぞれの科学技術力、経済力に反映され、世界のバランスをゆがめるであろうことが米国からは危惧されたのであった。
このようなイノベーションの源泉となる基礎研究の重要性は、現在にあっては言うまでもなく分かり切ったことであるが、1980年前後にあっては必ずしも自明のことではなかった。この時期以後に、なぜ日本の科学技術政策において基礎研究シフトが行われたか、またいかなる政策(誰がどのように意思決定したか)に基づきそうしたシフトが行われたかについては日米科学技術摩擦問題以上にその経緯は不明確であった。
このような重要な時期である1980年代前半について全体を通じた鳥瞰を示そうとするのが本書である。本書は、まずそのきっかけとなった施策――創造科学技術推進制度(ERATO)と科学技術振興調整費を取り上げて当時の科学技術政策を考察する。更にその背景として、大平総理の政策研究会、科学技術関係閣僚連絡会議、土光臨調、科学技術会議の見直し、また当時の基礎研究シフトの主役を果たした旧科学技術庁の内部検討体制とトレンドの変化などを、貴重な行政内部資料や豊富な関係者のヒアリングにより明らかにする。現代のイノベーション政策の見直しに当たっての教訓が1980年代には残されている。

 推薦の言葉「本書には、その時代に科学技術政策の現場にいた著者にしか描けないような、臨場感のある証言や分析が満ちている。科学技術政策のターニングポイントを理解するには格好の書物である。」(上山隆大 政策研究大学院大学副学長)

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